バーチャルおかげ犬 みstです

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2022年9月11日、一通のメールを受け取りました。

「バーチャル学会2022発表募集中」

メタバースで学術発表をするというイベントに心が躍り、どんな発表があるんだろうと調べてみました。

今やっている研究も発表できるかなと思いつつホームページを見てみたら、どうも発表内容はVR研究やコンピュータサイエンス系が多いっぽい。当時生物系の研究を行っていたので、バーチャル学会での発表は早々に諦めましたが、調べている過程で「理系集会」という他の学術系イベントを知りました。

「理系集会」はVRChat内で行われているイベントで、月に2回(現在は月1回)、多様な分野の研究者の講演を聴いたり、理系の学問に携わっている人と交流することができるイベントです。

なんとメールを受け取った数日後に開催されるではないか。ちょっと覗いてみるか。というのがVRChatとの出会いでした。

COVID-19が未だに猛威を振るい、多くの学術集会が中止やオンライン開催になる中、理系集会は対面の学術集会と同じ雰囲気で活動を続けている。デスクトップモードでの参加でこんなに臨場感があるなら、VR機器越しだと一体どんな感覚になるのだろうか。

メタバースの可能性を感じ、始めてVRChatにログインした2日後には、台風が来る中家電量販店を探し回り、Quest 2を手に入れたのでした。

その後、初心者案内を受けたり、「Projekto Babel」という言語に興味がある人たちのグループのイベントに通うようになったり、VR手話を学び始めたり、今の「みst」を形作る色々な出会いがありました。

この頃、「バーチャルわんこ協会」に出会います。
https://www.v-unyan.com/

バーチャルわんこ協会は、わんこのように奔放に生きよう、嫌なことも「うにゃん」という鳴き声に乗せて発散しようという、メンタルを病む人の多いVRChat界に一石を投じる、素晴らしい団体でした。

発足当時はVRインフルエンサーが加入したり、話題にしたりして、かなり勢いがありました。あまりにも急激に拡大したので、新興宗教なんじゃないかと揶揄されたほどでした。

ちょっと話を聞いてみたら、あれよあれよという間に加入させられてしまい、集会など活動に参加する中で、バーチャルわんことしてのアイデンティティを意識するようになりました。

みなぎ会長とのツーショット

色々あったみたいで、現在のバーチャルわんこ協会の活動はかなり限定的ですが、この時の思い出は今も生き続けています。

バーチャルわんこ協会で、すっかりわんことしての生き方をわきまえて、私はバーチャルおかげ犬になりました。

ところで、おかげ犬って知っていますか?

江戸時代に伊勢参りがブームとなり、多くの人が伊勢神宮を訪れるようになります。

病気や金銭的な理由で遠出が出来ない人に飼い主に変わって、飼い犬が伊勢神宮まで一匹で参拝して戻ってくるという事があったようです。

出典: 三重県立美術館

歌川広重の浮世絵にも、首に荷物を携えた犬が描かれています。

この時代、このような伊勢参りをする犬にエサをあげたり、寝床を提供したり、手厚くもてなすと徳を積めると信じられていたようで、おかげ犬と呼ばれていたみたいです。

私は、VRChatの世界のおかげ犬になりたいと考えています。

メタバースの世界、当然たくさんの人がいるので、自分と馬が合わない人はいます。

でもその中で、私の所に集まってくれたり、話を聞いてくれたり、イベントを協力して作り上げたり、寄り添ってくれる人もたくさんいます。

神秘的な力は持ち合わせていないので、そんな人たちに徳を与えたりはできませんが、自分にできることで恩返ししたいと思っています。

現状、何か目標があってVRChatをやっているわけではないので、実はおかげ犬ではなく、ただの野良犬なのかもしれません。

でもいつか、自分にとっての伊勢神宮が見つかった時に、このわんこになら協力してやってもいいと思われるような姿でありたいと思っています。

どうぞよろしくお願いいたします。

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