会いにいこう

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北海道に越してきて、もうすぐ1年が経ちます。
この1年、北海道を離れる機会が5回ありました。
出張で沖縄、鹿児島に。親戚の家を訪ねて青森に。Vketリアルで東京に。帰省で広島に。
青森の往復は特急と新幹線、広島からの帰りはフェリーを使いましたが、長距離移動の交通機関では、ほとんど飛行機を使うようになりました。

飛行機は速いです。
時速800kmで空を飛んで、あっという間に目的地に着きます。
寝不足で飛行機に乗ったりなんかすると、席について目を閉じた次の瞬間、着陸の衝撃で目を覚ましたりします。
ジェットエンジンの騒音をイヤホンで防ぎながら、事前にダウンロードしておいた映画なんかを見るのが楽しいです。

以前本州に住んでいたときは、旅行といえば新幹線でした。
新幹線の移動はゆったりです。目的地まで少なくとも2、3時間くらいはかかります。
ただ席の幅には余裕があって、車内販売もあるのでとても快適です。
電車の旅には、小説を持って行って、長い車内での時間をつぶします。
移り変わる車窓とカチカチのアイスをお供に、これから始まる旅に思いを馳せながら、物語の世界に浸るのが好きです。

最近は、飛行機にWi-Fiの整備が進んだり、新幹線の車内でも仕事をしやすい環境の整備が行われたりしています。なんと、長距離フェリーにも衛星通信が導入されるらしいです。
便利になったものです。でもこれまでの旅情は失われつつあります。
Wi-FiがあったらついSNSを見てしまうし、働ける環境があると移動中なので対応できませんという言い訳ができなくなってしまいます。
ワクワクしつつ、でも手持ち無沙汰な環境で楽しむ映画や小説がとても印象的だった。
私が魅力的に感じる旅情というのは、不便さと共にあったのだと思います。

私は列車での旅が好きなのですが、列車旅の魅力は車内での過ごし方だけではありません。
旅情を演出する車内アナウンスは、いつも旅を彩ってくれます。
JR北海道の列車に乗ると、荒涼とした景色が車窓に流れ、車内に響くモーターやディーゼルエンジンの音の中、大橋俊夫さんの低くて渋い声がポツポツと響きます。
この寂しげな光景を見ると、あぁ北国に来たんだなと実感します。

そういえば最近、東海道新幹線の車内チャイムが変更になったみたいですね。
前のチャイムの原曲は、TOKIOの「AMBITIOUS JAPAN」でした。
私が東海道新幹線に乗るときはいつも希望に満ちあふれていたので、車内チャイムのメロディはそのひとつひとつの思い出と結びついています。
変更になったチャイムの原曲は「会いにいこう」という曲です。
COVID-19の流行が始まってから途絶えてしまった人流も、最近はすっかり元通りです。
オンラインの会議を重ねるよりも、1回会って直接話した方が信頼関係も築きやすいと思います。
会いにいくことの重要さは、テレワークやメタバースが主流になるであろう今後の世界でも変わらないと思います。

最近、VRChatのフレンドとオフ会をする機会が増えました。
VRChatの中だけでも、いろいろな悩みを打ち明けたりできるフレンドはいます。週に何度も顔を合わせて、いろんなワールドで遊んだり、写真を撮ったり、お話をしたりします。
元々は、オフ会で人と会うのは怖かったです。
小さい頃から散々たたき込まれたネチケット(もう死語らしい…)が身についているので、トラブルに巻き込まれる可能性のあるオフ会は恐怖そのものでした。
でも、この人とはあってもいいな、会いたいなと思えるフレンドもだんだん増えてきました。
勇気を出して会ってみて初めて、VRで会うのでは代替できない、人と人との関わりを知ったのでした。
同時に分かったのは、オフ会をすると会いたいフレンドと、そうでもないフレンドの区別がはっきりする、ということです。
メタバースに籠もるようになると、人と会うことのハードルが下がります。Joinボタンひとつです。
その分、ちょっと馬が合わない人とのコミュニケーションや、仲が良いフレンドでも直接会うというのは、コストが高く感じます。
そんな、お互いにコストを掛けてでも会いたいと思えるフレンドというのは素敵なものです。
Vketリアルに行って、フレンドと会った時にそう感じたのでした。

今後のVRChat人生で、たくさん素敵なフレンドが出来たらいいなと思います。
そして、会いたくて会いたくてたまらなくなった時に、友達に会いにいくための旅に出たいです。

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